3. Pythonコードの基本構造
3.1 インデント
Pythonでは、インデント(字下げ)がコードの構造を表現するために重要な役割を果たします。適切なインデントを行うことで、コードが読みやすく、バグが発生しにくくなります。通常、インデントにはスペース4つが推奨されます。
具体例:
# 良い例
def example_function():
if some_condition:
print("Condition met")
else:
print("Condition not met")
# 悪い例
def example_function():
if some_condition:
print("Condition met")
else:
print("Condition not met")
良い例では、インデントがスペース4つで統一されています。一方、悪い例ではインデントが不統一であり、コードの構造が分かりづらくなっています。
3.2 コードの構成
Pythonコードは、適切に構成されることで、可読性が向上します。以下の点に注意してコードを構成しましょう。
- 関数やクラスを適切に分割し、単一の責任を持たせる。
- 関数やクラスの定義の前後に空行を入れ、見やすくする。
- グローバル変数や定数は、適切な位置に配置し、名前を大文字で始める。
具体例:
# 良い例
CONSTANT_VALUE = 42
def add_numbers(a, b):
return a + b
def multiply_numbers(a, b):
return a * b
# 悪い例
const_value = 42
def add_numbers(a, b): return a + b
def multiply_numbers(a, b): return a * b
良い例では、関数が適切に分割され、定数名が大文字で始まり、コードが見やすい構成になっています。一方、悪い例では、関数定義が1行にまとめられており、可読性が低下しています。
3.3 コメントの書き方
コメントは、コードの理解を助けるために重要な役割を果たします。適切なコメントを書くことで、他の開発者がコードの目的や動作を理解しやすくなります。以下の点に注意してコメントを記述しましょう。
-
コメントは、
#
記号で始め、その後に説明を記述する。 - コメントは、コードと同じインデントレベルにするか、新しい行で書く。
- コメントは、コードの意図や目的を説明し、必要な場合に注意点や制約条件を明記する。
- 過剰なコメントは避け、コード自体が自己説明的であることを心がける。
具体例:
# 良い例
def calculate_age(birth_year, current_year):
"""
年齢を計算する関数。
Args:
birth_year (int): 出生年
current_year (int): 現在の年
Returns:
int: 年齢
"""
return current_year - birth_year
# 悪い例
def calculate_age(birth_year, current_year):
# 入力: birth_year, current_year
# 出力: 年齢
# 年齢を計算する
return current_year - birth_year
良い例では、関数の説明、引数、戻り値が適切にコメントされており、ドキュメンテーションが整っています。
一方、悪い例では、コメントが冗長であり、関数の説明や引数、戻り値の情報が不十分です。
適切なインデント、コードの構成、コメントの書き方を意識することで、Pythonコードの可読性が向上し、他の開発者が理解しやすくなります。これらの基本的な構造を守ることで、品質の高いコードを書くことができるでしょう。