4. 変数と関数の命名
4.1 名前の付け方
変数や関数の名前は、その目的や機能を明確に示すものにすることが重要です。名前が適切であれば、コメントを減らすことができ、コードの可読性が向上します。
具体例:
# 良い例
def calculate_area(width, height):
return width * height
# 悪い例
def calc_a(w, h):
return w * h
良い例では、関数名と引数名が明確で、その目的がすぐに理解できます。一方、悪い例では、関数名や引数名が短縮されており、コードの目的を把握するのに時間がかかります。
4.2 名前の長さと詳細度
名前は、短すぎず長すぎず、適切な詳細度を持つことが望ましいです。名前が短すぎると、その目的や機能が不明瞭になります。一方、名前が長すぎると、コードが読みづらくなります。
具体例:
# 良い例
def save_to_file(file_path, content):
with open(file_path, "w") as file:
file.write(content)
# 悪い例
def save_content_to_file_with_specified_path(path_of_file, content_of_file):
with open(path_of_file, "w") as file_to_write:
file_to_write.write(content_of_file)
良い例では、関数名と引数名が適切な長さで、その目的が明確です。一方、悪い例では、関数名や引数名が冗長で、コードが読みづらくなっています。
4.3 一貫性のある命名規則
コード全体で一貫した命名規則を採用することが重要です。一貫性があるコードは、読み手が予測しやすくなり、理解が容易です。以下の点に注意して命名規則を統一しましょう。
- 変数名や関数名の命名規則(キャメルケース、スネークケースなど)を統一する。
- クラス名はキャメルケース、変数名や関数名はスネークケースにする(Pythonの慣習)。
-
ブール型変数は、
is_
やhas_
などの接頭辞を付ける。
例:
# 良い例
class UserProfile:
def __init__(self, user_id, user_name):
self.user_id = user_id
self.user_name = user_name
def is_active(self):
return True
# 悪い例
class userProfile:
def __init__(self, UserId, UserName):
self.UserId = UserId
self.UserName = UserName
def active(self):
return True
良い例では、クラス名がキャメルケース、変数名や関数名がスネークケースで統一されており、ブール型関数にはis_
接頭辞が付けられています。一方、悪い例では、命名規則が一貫しておらず、可読性が低下しています。
適切な名前の付け方、名前の長さと詳細度、一貫性のある命名規則を意識することで、他の開発者が理解しやすいコードを書くことができます。これらの点を守ることで、高品質なコードを作成することができるでしょう。